学校

学校に到着だ。

でも、こんな生活、きっと長く続かない。

今では堪えなかったけど、体が痛むのと、ソファーで寝るので体がゆがんでいるのがわかる。

あと、ノドも相当痛い。乾燥で。

気弱になる。

高速代も950円。

これが毎日か。

私の生活費…

家で料理する時間がないからいつもコンビニみたいな食事だ。

お母さんは比較的元気で、今日も、

「美枝ちゃん、行ってらっしゃい。」

としっかりした声で私を送ってくれる。

このまま一ヶ月とか半年とか、それから先も居てくれそうだ。

そうなると、今度は私たちの生活はどうなる?

学校は?

一週間だけど、休んで、確実に授業は出遅れた。

それでなくても、毎日夜まで仕事で勉強できてないのに。

勉強したくて入ったのに。

何してるんだろ、わたし。

この作業、一体どうしたらいいんだろう。

お母さんが今、寝た。

「寝られやすくする薬」

と、みんなが言う薬を使って。

何でもいい。

お母さんが、柵を握りしめる時間が少しでも少なくなって、力が抜ける時がくるなら、何でもお願いします。

でも、ギリギリまで薬は使わず頑張っていた時、不意にお母さんが私の頭を撫でて

「美枝ちゃん。綺麗になって。ありがとう。」

といった。

そんなにはっきりした言葉を発してくれたのはここ数日なかったので、うれしくなったのと同時に、急にポロポロ涙も出てきて困ってしまった。

お母さんのことは、何でも急に涙が出てくる。

でも、その後、私の髪の毛を引っ張ったり、私の頭の上で何かを捨てるような仕草もしたので、私の頭を何かと勘違いしたんだろうけど、それでも、その瞬間は、いつものお母さんに戻っていたんだと思う。

一番辛いのは、お母さんやね。

今は変わらずお母さんのうめき声は続いているけれど、それでも静かなお母さんとの大事な時間だ。

仕事といって、今まで何にもお母さんの側にいてあげられなかったこと。この前の入院時では一回もお見舞いに来てあげれなかったこと。

前にお母さんと電話でケンカをした時に、

「お母さんが、私達に出ていけって言うたんやんか。」

と、絶対口に出したら傷つけることをわかっている言葉を発してしまったこと。

全てが悔やまれる。

だけど

今は

お母さんとの大切な時間だ。

一生のうちで、もう2度と来ない、大切な大切な時間だ。

まゆ

今、ブログを書いてお母さんのほうを見たら、パジャマが嫌だと、服を脱ごうと引っ張りあげている。

まるで

蚕になったお母さんだ。

ふふ。笑

なにしょん、お母さん。

いかんねぇ。

服、戻してよ。(*´ー`*)

付き添い

16:00に娘と外出。

久しぶりのゆめタウンだ。

化粧品が、もうないから。

そして

不謹慎だけど

美味しいものを食べに行こう!と

食事に寄る。

洋食欲をたっぷりと満たしました。

そして一緒にお母さんのところへ。

お母さんは娘を見ると、パッと明るく笑ってくれる。

娘ちゃんもの力は偉大だ。

瞬時にお母さんを笑顔にする。

そして、実家のくうた君の写真もお母さんを明るくさせる。

今からまたしばらくお母さんと二人っきりだ。

お母さんと二人でいることなんてなかったから、これもまた、幸せな時だ。

お母さん。

今日は一緒におろうね。

家に帰ったら

家に帰ったらしたかったこと

・走る

・ストレッチする

・洗濯物をする

・娘ちゃんとご飯を食べる

そして、勉強。

だけど

勉強まできて…

あー

ゆるしちくりー

眠いー

足を伸ばして寝てみたい。

その誘惑に勝てそうもない。

寝る!

寝よう!

寝てしまえ!

もうちょっとしたら起きます!

昨晩

朝がきた。

昨晩は、はじめての夜の看護だ。

二時間起きに痛みのためにパニックになるので、看護師さんを呼んで、症状が治まる点滴をしてもらう。

でないと、体についているチューブを全部引っこ抜こうとするからだ。

薬で朦朧としながら眠っていくお母さんを見るのは、嫌だ。

嫌だけど、でないと本人もパニックだから、どっちがいいのかわからない。

今朝はモニターが0になるというハプニング。

看護師さんがざわざわざわめくけれど、お母さんは相変わらずいびきにも似たうめき声を発しているので、このうめき声を聞いているうちは安心だ。

今日は妹と9:00に交代。

家に帰って、夕方娘と一緒に病院へ。

そこで私は妹とタッチ交代。

娘は妹と一緒に帰宅。

私は明日、病院から学校へ。

高速が、病院から学校まで

シューって通っているのよ。

素晴らしいわ!

まるで私のために高速がついているようなものよ!

お母さんを看ながら学校に通える!

やったー!

食事

食事が運ばれるも

食べれない。

水曜日の朝までは食べてたのに。

というか、病院のほうも配慮して

病院食よりかは、本人が食べたいものを何でも食べさせてください。とのことになっていたのに本人から

「何で最近食事が運ばれてないんやろう。私は食べたい!」

とお願いをして持ってきてもらっている。

水曜日の朝、機嫌良く食べて、それ以来いっさい手を付けず…

お母さん。

起きて。

ご飯よ。

食べさせてあげたい。

今から

今からお母さんのところだ。

今日はじめて夜にお母さんと一緒に過ごす。

今から朝の9:00まで。

約22時間ぶりに見るお母さんは、また悪くなっている。

顔の表情がさらになくなり、口で息をするために口がカピカピだ。

柔らかかった唇も、硬い皮膚に変わる。

柵にしがみつくのは変わらず。

私を見ても、最初は気付かず、息をするだけ。

さっき、私と知って、少し笑ってくれた。

よし。

まだ大丈夫。

今は、看護師さんが体を拭いてくれているの。

体を拭いてくれると少し元気になるんです。

やっぱり皮膚をこすることで、生命力が動くんだと思う。

私にもっと東洋医学の知識があったら。

私にもっと力があったら。

少しでもお母さんを楽にしてあげられるのに。

お母さん。

明日は私の娘ちゃんも来るよ。

みんなでおろうね。

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