娘が帰ってしまう。

空港で早めにモーニングにしよう。と、一時間ほど早めに到着して、私はお決まりの珈琲。娘は、今朝はチャイをチョイスする。
珈琲を飲まない娘は、いつも楽しそうに色んな飲み物を選ぶ。
朝、私は娘の迷惑にならないように必死に家事を済ませ、昨日の疲れからか、体が強く浮腫むので、マッサージとヨガまで丁寧にする。自分を優先すると、家事(=家族)に迷惑がかかるように感じているので、いつも体のケアは後回しだ。
それから仲良く家を出るも、大阪は雨。あわてて私は部屋までかけあがり、傘を持ってでる。
最寄り駅で、目の前の電車を前に、この電車だのそうでないだの、もめる。
先行きが怪しい。
阪急の蛍池という駅で伊丹空港行きのモノレールに乗り換え。
娘を思い、重たいスーツケースを手元において、娘のパソコンをシートの横において乗っていた私。座席に座る時に、ふと、パソコンを忘れそうだから、忘れないようにしなくっちゃ。と思うも、蛍池で、後から乗ってきたおじさんに
「バック!忘れてるよ!」
と、言われ、あわてて閉まりかけた電車のドアをこじ開け、足を一本ドアに挟んだまま、おじさんからバックをもらう。
セーーーーーーーーーーフ。
私は、心臓がドキドキして、足も震えるほどだ。
よかった。
本当によかった。
電車でもめて、パソコンまで忘れそうになった母親を、娘は温かくゆるしてくれる。というか、ゆるすも何も、最初から怒ったり等しておらず、いつもニコニコだ。

「今までで、5本の指に入るほど、楽しかった!」
と、最後まで笑顔だった娘。
娘は今年から、いよいよ本格的な勉強が始まります。
ついていけなければ、容赦なく落とされる世界の中で、どうかあの子の体が耐えられますように。
あの子が、毎日を、笑顔で過ごすことができますように。
どうか、娘をお守りください。
さ、私は娘と来た道を、今度は一人で帰らなくっちゃね。
これから先、振り返った時に、私もまた、よい一年だったと、思える一年にしよう。
どんな風に時間を重ねていくかは
自分の気持ちと外からもたらされる力との中で
まだまだわからないだろうけど
それでも
今のこのひとときが
これから重ねる時間の土台になることには、間違いないので
どんな風になろうとも
私はこの、今の瞬間を
最高の時間として味わいたいです。
娘ちゃんのおかげで幸せな時間を過ごせました。
ありがとう。