愛情便

高松から、愛情便が届く。

来ると知らなかったので、夕方のウォーキングから帰って、ポストに不在連絡票が入っていることに、気づく。

幸いにも大阪の家には不在ボックスがあるので、愛情便は不在ボックスの中に収まっている。

何やろう。

と、包みを開けると、たくさんの愛情が溢れてきました。

とたん、私はポロポロと涙がいっぱいこぼれてしまいました。

今日のお散歩中、私は、ついに、苦手な人のゼミには出ない。と決意して戻ってきたからです。

大阪では、とにかく時間の許す限り、勉強の機会が与えられているのなら、それを全て逃さずゼミに出ようと今までやってきました。

だけど、出てて、つらい。そんなゼミもあります。

その先生は、鍼で癌も治るよ。と言います。今まで何人も治してきたから。と言います。一回3万です。

そんな人は毎日くるよ。効くからねぇ。

と、言います。

今まで、西洋医学で、何回も抗がん剤でたたかれ、ボロボロになって挙げ句の果てに鍼灸にたどりついた人に、私はそんな口のききかたは、できん。

そして、癌で、もうすでにお父さんもお母さんも亡くしてる私は、癌が治るなんて、口が割けても言えません。どれだけの人が、もっと生きていたい。と願ってこの世から去っていったか。

愛する家族を残してこの世から去らなければいけなかったか。

鍼灸師は、自分の言葉に謙虚でなければ、というのが私の信念です。

もとの考え方が違う人に、教えをこうのは、辛いです。そして、きっと、また自慢の種にされるんです。

僕のところに、教員養成科の先生も教わりに来てたねぇ。

この世界は、どんな人をみたか。が自慢の種になります。どこどこの会社の社長さんがきてた。

芸能人を施術した。

プロの誰々を治療した。

私は、誰でもいい。

そんなん、今世での、ただの肩書きやから。

そんなん、命の大きさの前にしたら、みんな一緒やから、そんなん、どうでもいい。

そんなことを思いながら、来週こそは、もう行かないようにしよう。そう思って帰ってきたら、愛情便があった。

なんか、言葉にはできないけれど、ポロポロポロポロ涙がこぼれてきて、力もないのに人の批判をする自分の情けなさと、自分の腕が未熟なのに、学びを止めようとする自分が、情けないやら、なんやらわからなくて、ただただ、ポロポロ涙がこぼれてきてしまいました。

とにかく、今の私にぴったりのタイミングでの愛情便でした。

ありがとう。

またこれからも、頑張ります。

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