親不孝な私

週末に退院することになったお母さん。

お母さんの中では自分が一番の危篤者のように感じているけれど、ピンピン元気だし←お母さんの前で、元気そうだね。は禁句。お医者さんからは早く退院させたい旨を言われている。

夕方お母さんに電話をすると入院の荷物を持って帰って欲しいと言われる。

だけど、退院の時に持って帰ったらいいだけじゃない?と思うので退院の時に持って帰るわね。というと「早く荷物を片付けておいたら安心やから、はよ持って帰って欲しいんよ。」

と言われる。

お母さんの気持ちはそうかもしれんけど、なんでお母さんの気持ちをすっきりさせるために、私の体がボロボロになるまで働かないかんのですか?

なんじゃそりゃ。

そんなお母さんからメールが来ました。


「さっき〇〇(妹の名前)が来て少し荷物を持って帰ってくれました。

忙しいのによく手伝ってくれます。美枝も〇〇、お母さんの手助けをして下さい。」

マッサージに行ったとき

「もう来ないでいいです。」

と言ったのに。

お昼を毎日届けていた時やって、お母さんから「もう料理も余ってくるから明日から来なくていいわ。」

と言ったのに。

私は今回、一度もお母さんの入院先へ行けていません。

行こう行こうと、ご飯をいつも多めに作り、子供達にお惣菜を出さないで済むように準備しているのだけれど、いざ行こうと思うと吐き気が止まらず、嘔吐くほどです。

困った私。

親不孝な私。

こんなにこじれてしまった母と子です。

私は親不孝なので、私の一番の孝行の仕方は、毎日を無理のないように生きる。です。

どうしてこんなにこじれてしまったのか。

お母さんから美枝と呼び捨てにされるのは、久しぶりです。

お母さんが怒っている証拠。

こんなに毎日お母さんのことを思っているのにね。

それでもダメみたい。

お母さんがしてほしいことは、毎日お見舞いに行って「かわいそうに。辛いだろうに。」と言うことだろうなぁ。と思う。

残念ながら、それができない親不孝な私。

こんな気持ちで毎日過ごすのは、とても悲しいです。

子供にはご飯を作ってやる時間があるのに、お見舞いにはいけんのか?と言われそうですが、何でかわからんけど、いけんのです。

行かないかんと思えば思うほど、いけんのです。

電話口で怒るお母さん。

ほんまに元気がなかったら、怒ることもできんので。

お母さんが私の心をずっと支配して、離れせん。

私は毎日、お見舞いに行けないことを悔やみながら、自分が悪い子供だと、包丁で心を突き立てるほどの感覚で毎日過ごしています。

辛い毎日ですが、お母さんからしてみたら、お母さんがこの世の中で一番不幸な存在であるので、私の気持ちなど関係ないのでしょうけれど。

もう、いやだ。

今日は寝ます。

お母さんの影響が夢の中まで追いかけてきませんように。

©2016-2023 Mie Yamamoto