反対やで

目の前に、ほんのり顔が赤くなった酔ったおじさまが座る。

ずっと、ラムネのお菓子を開けようとしている。

ラムネの片方はジッパーになっていて、もう片方は底なので開かない。

それを、おじちゃんはずっと、底を必死で開けようとしている。

もう、5分もチャレンジし続けてるけど

おっちゃん。

それ、反対やで。

あかへんで。

誰か、教えてあげて。

そっちはいくらやっても、開かんよ。いうてあげて。

ご飯を炊く日。
夜の小松菜の煮物をちょっと失敬して朝ごはんにする。

工夫すれば、どんなにしても生きていける。

だけど、その根っこの気力がないと、生きていけん。

気力って大事なんやなぁ。

投稿者: 山本 美枝

香川県高松市を中心に活動する、ヨガ、ピラティスのインストラクターです。 エミーライフ株式会社 代表取締役/d.branch studio (ディー・ブランチ・スタジオ) 代表

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