目の前に、ほんのり顔が赤くなった酔ったおじさまが座る。
ずっと、ラムネのお菓子を開けようとしている。
ラムネの片方はジッパーになっていて、もう片方は底なので開かない。
それを、おじちゃんはずっと、底を必死で開けようとしている。
もう、5分もチャレンジし続けてるけど
おっちゃん。
それ、反対やで。
あかへんで。
誰か、教えてあげて。
そっちはいくらやっても、開かんよ。いうてあげて。


工夫すれば、どんなにしても生きていける。
だけど、その根っこの気力がないと、生きていけん。
気力って大事なんやなぁ。