柿の木

先々週の土日は、柿の木での施術でした。

土曜日の朝は、屋島のスタジオでレッスンを担当しているので、午後からの短い時間です。

たくさんの方に来ていただきました。それぞれが、私の大切にしたい、大事なお客様なので、みなさまにはご迷惑をおかけしながらですが、来たい。と言われる方にはできるだけお受けしたい。その思いです。それでもお問い合わせいただいても、いっぱいでお受けできない人もいます。それが、本当に悔しいです。

日曜日は、朝からの施術です。

9:00~予約のAちゃんは、

「今から出る~」

いうて、8:45に連絡くるし…間に合わんやろ。まぁ、ええわい。気をつけて来まぁせよ。

その間に草抜きにいそしむ山本。

そして、来るなり、ちゃっちゃっと打つ山本。しばらくぶりに会うので、話したいこともあるけれど、ふんふん。言うて話を聞きながら、ちゃっちゃっと鍼を打つ。

そうこうしていると、次の人達がくる。

元気そうや。おしゃべりが柿の木におっても聞こえてくるもん。あーこっちは元気そうやな。大丈夫やな。そう思いながら、Aちゃんにまだまだちゃっちゃっと鍼をうつ山本。

無事Aちゃんの施術を終えるも、まだまだここ(柿の木)におったほうが元気チャージができるだろうと思ったので、「草抜きして帰り。」と、草抜き処方を施す。みなさん。柿の木に来ると鍼と灸をされると思うでしょ?鍼と灸しかないと思うでしょ?ノンノン。柿の木には、草抜き療法いうのがあるんですよ。これは、結構効くんですけど、やっぱりなかなか処方はできません。ここぞ。というときに出します。

それでもAちゃんは「うん。するする!」いうので、ほんなら、待っちょってえ、お昼一緒に食べて、昼休みに草抜きしよう。と地獄のメニューを示す。「お昼、ないやろ?私、お昼持ってきてるから、近くで何か買っておいで。」と、買い物にいかす。買い物に行っておいで。というても、田舎やから何もない。

しかし!

こんな時にこそ、キラーンとひらめくのだ。そうだ!近くにパン屋さんがあるぞ!くうちゃんの散歩コースだ。

Aちゃんに、パン屋があることを伝える。もしくは、私の好きな牟礼の田舎道コースを紹介する。鍼も効くけど、散歩も効くんやで。歩いてきぃ。むしろ、そっちが効くんやで。←鍼灸屋が問題発言である。そして、渡した地図がこれ。

パン屋への道

可愛そうに。土地勘も何もない中、この地図を頼りに買い物に行かされる身にもなってみたらいい。それなのに、Aちゃんは「うん!行ってくる!」素直か!素直なめいちゃんか!←となりのトトロの。

そして、何と!奇跡的にたどり着いたらしいよ、パン屋に!でも、さすがに不安で心配だった時に「メェェ」いうて、ヤギが鳴いたらしい。私が「ヤギがおるから。パン屋さんにはヤギがおるから。」と言うてたんです。「先生、ここでええか心配してたら、メェェ~言うて聞こえてきたんよ!」まじで?普段から頑張っとる子には、やっぱり助けの船が出るんよ。よかったなぁ。

絵はがきか!のどかやのぉ。のどか過ぎるやろう。

大阪の鍼灸院は、何人きたか。とか、だれだけまわすか。とか、そんなんばっかりやのに、のどかすぎやろ。逆に大丈夫か?

プロのカメラマンか?待ち受けか?

可愛すぎやろ。くうちゃんの次に。そんなAちゃんとお昼ごはんを食べる。

Aちゃんは若いのに、とてもおばちゃん気質なので、私の分までパンをたくさん買ってきてくれる。←買ってきてくれたのに、何と言ういいぐさか。

Aちゃんが言う。Aちゃんが友達と話をしているとピラティスの話になって、「私、ピラティス習いに行ってたよ!ディブランチスタジオいうところに行ってたよ!」という流れになったらしい。←あ、すみません。ディブランチスタジオというのは、うちのスタジオです。うち、スタジオもしてるんです。また体験にきてみてね。←宣伝上手やろ。私、宣伝係りというか、庶務係というか、ほぼほぼ、電話番のおばちゃんなんで。で、どこまで言うたっけ?あ、そうそう。私、ディブランチに、行ってたよ。という話ね。そうすると「あの先生、有名な先生なんやろ?」みたいに言われたらしい。「えーーー!そうなん?」と、Aちゃんもビックリだったらしいが、私はもっとビックリやわ。いうか、私は自分の持ってきたいなり寿司を食べることにしか気が回ってないから、何の話か、まるで他人事。実はこのいなり寿司。金曜日の夜、牟礼のコープさんで3割引きになっていたいなり寿司を冷蔵庫に入れて持ってきていたのだ。自分が食べるんだから、まぁ、ええわ。いけるやろ。と、持ってきてたのに、まさか人様と分けることになろうとは!まさか、有名人だと言ってくれる人の前で2日前の3割引になっていたいなり寿司をパクつくことになろうとは!有名人って、誰のことやねん。とまるで他人事のように聞きながらご飯をただならぬ早さで食べると、急いで草抜き処方へ向かう。

そして、見ておくんなせぇ。

これがAちゃん作。

こちらが山本作。

…全然違うやん。

まず、Aちゃんの手の使い方が違うんよ。Aちゃんは右手で草を抜いて、左手は、シャッシャッと手首を左右に動かして草の根っこがないかどうか確認しよるんよ。なんや…その技は…それ、うちのおばあちゃんがしよった技やん…若いのに…草抜きがDNAに染み込ん出るやん。よかったわ。草抜き処方して。今度もまたよろしくお願いします。

と、まあそんなこんなでほんま、ようけの人が来てくれました。

土日というても、土曜日は午後からの施術でしたが、結局8人、柿の木に施術にきてくれました。プラス、元気チャージの4姉妹も。

小さな柿の木に集まってきて下さるみなさまの、温かい気持ちに柿の木の若い芽も、元気になりました。

4月5月のご予約はいっぱいとなりましたが、あきらめず、ご連絡下さい。

経営の手法として、“満席”表示を出すのもありだと思うのですが、それを見た本当に体が悪くてだれか助けて欲しい。と思ってる人が、“満席”表示をみて、施術をあきらめて欲しくないんです。

いかんかったら、夜遅くても、朝早くても柿の木を開けますので、遠慮せんとくて下さい。

私のお師匠さんはいつも私にこう言います。

「命ある限り」

私もお師匠さんの言葉を借りて、この道を進もうと思ったからには、私もその覚悟です。

柿の木のオープンの時にお師匠さんからメールが届きました。

なにやら写真が貼付されています。

これ、私の字やん。

しかも急いで書いたやつ…いつ書いたやつや…

!!!

これ、私がお師匠さんのところに勉強しに行くときに一番最初に書いたアンケートの中の言葉やん!

「将来、私の所に来てくださる患者さんのために、少しでも勉強していたいと思いました。」

そんなん言うとったんやね、昔の私…

しんどかろう、辛かろう体を、私が教えてもらったことで楽になるなら全力でします。

気にせんと、連絡下さい。

そんな時のための柿の木です。

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